胃カメラ検査

胃カメラ検査 Gastroscope

胃カメラ検査について

胃カメラ検査では、先端にカメラがついた内視鏡スコープで胃・十二指腸や食道の粘膜をリアルタイムで確認することが可能です。病変が見つかれば、その場で病変の組織を一部採取(生検)し病理検査を行うことで多くの病気の確定診断に繋がります。また、ピロリ菌感染に伴う胃炎の有無を診断し保険診療で胃がん予防のための除菌治療が可能です。その他、検査中に必要があれば止血などの処置や異物除去、アニサキスなど寄生虫の除去もできます。

胃カメラで見つかる疾患

胃痛や胸焼けなどの消化器症状は過食などが原因で起こりますが、胃がんや食道がんなど重大な病気が原因となることもあります。市販薬の服用で消化器症状が一時的に治まることも少なくありませんが、それにより重大な病気を見過ごしてしまう恐れもあります。症状の程度や内容からは原因を特定できないため、確定診断と最適な治療のためには検査が不可欠です。胃カメラ検査では、食道・胃・十二指腸の粘膜を確認することが可能です。疑わしい病変があれば、生検を行い確定診断に繋がります。当院では、鎮静剤を併用することで患者様の負担が少ない胃カメラ検査をご案内できます。症状がある場合や検診をご希望の方は一度当院までご相談ください。
胃がんや胃十二指腸潰瘍の原因として第一に挙げられるのがピロリ菌感染です。幼少期の衛生環境により感染すると、そのまま定着し、胃炎や潰瘍、胃がんなどの原因となります。ピロリ菌感染の検査は血液や便、呼気検査、胃カメラによる組織採取で行う方法がありますが、通常スクリーニング検査としては血液中のピロリ菌に対する抗体を測定することで行います。ピロリ菌抗体が陽性で胃カメラでピロリ菌感染に伴う胃炎を認めた場合は、胃がんの発症リスクが高くなるため、一週間の内服薬による除菌治療をお勧めします。除菌治療を受けることで胃がんの発症リスクを下げることができます。(胃がん発症リスクは下がりますが、感染したことのない方よりは高いので定期的な内視鏡経過観察が必要です。)消化器症状のある方、胃がんの家族歴がある方、ピロリ除菌後の方はもちろんのこと、ピロリ感染の判定を希望する方、胃がんや胃十二指腸潰瘍の既往のある方、無症状であっても一度も胃カメラを受けたことのない方は検査を受けることをお勧めします。

検査を受けるタイミング

胃がんは大腸がん同様に早期発見により根治可能な癌です。早期に発見し内視鏡治療ができれば、予後が良好でQOLも保たれる疾患です。胃がんを早期に発見できる最も確実な検査は、胃カメラ検査といえます。発症初期の胃がんは自覚症状が乏しいため、胃がんの早期発見のためには無症状の時期から定期的に胃カメラ検査を受けていただくことを推奨しています。40代を過ぎると胃がんを発症しやすくなるため、無症状でも胃カメラ検査を受けましょう。ピロリ菌除菌も粘膜萎縮が進む前に行った方が胃がんリスクを低く抑えられます。

以下に当てはまる方は、胃カメラ検査を受けましょう

  • 40歳以上で、胃カメラ検査の経験がない
  • 飲酒・喫煙の習慣がある
  • 胃がんやピロリ菌感染の家族歴がある

当院の胃カメラの特徴

経験豊富な医師による胃カメラ検査

当院では、日本消化器内視鏡学会専門医が全ての内視鏡検査・手術を担当します。総合病院などで様々な症例を経験した専門医が注意深く検査を進めることで、時間をかけずに正確な検査を実施することが可能です。

辛くない経鼻内視鏡、楽に受けられる経口内視鏡

胃カメラ検査では舌の根元にスコープが触れるため、嘔吐反射が生じ、不快感や苦痛を覚える方が少なくありません。当院では、経鼻内視鏡検査検査、もしくは経口内視鏡検査でも径が細い経鼻スコープを使用することで、舌の根元にスコープが触れづらく、苦痛を最小限に留めています。また、鎮静剤を使用することで、ウトウト眠ったような状態で楽に検査を受けていただくことも可能です。鎮静剤を使用しない場合は、鼻腔および咽頭の局所麻酔のみで行います。検査中に医師と会話しながら検査画像をご自身で見たりすることも可能で、検査当日でも運転して頂けます。

リカバリースペース完備

検査で鎮静剤を使用する場合、お薬の効果が全て切れるまで検査後に15~30分休憩して頂きます。当院では、患者様が安心して休憩できるよう、リカバリースペースを完備しております。

最新の内視鏡システムを導入しています

当院では、オリンパス製の最上位の内視鏡機種である「EVIS X1システム」を採用しています。「EVIS X1」は、NBIに加えTXI、RDIなどの画像強調技術、まだ電子拡大観察により早期がんをはじめとする微細な病変を短時間に発見でき、クオリティの高い観察や処置が可能です。このため、スクリーニングによる病気の早期発見、早期診断、早期治療が可能です。

4Kモニター

検査では4Kモニターを使って、検査画像をその場でチェックしながら行います。特殊光や拡大観察でも細かい部分まで鮮明に確認することが可能なため、時間をかけずに正確な検査を行えます。鎮静剤を使用しない経鼻検査では、ご要望に応じて患者様も検査画像を確認しながら検査を受けられます。

ネットで検査予約・当日検査に対応

当院では、胃カメラ検査のWEB予約を承っています。検査枠が空いており、当日に朝食を食べていない方は、診察当日に胃カメラ検査を行えます。また、半固形物の食事のみの場合は、6時間後に胃カメラ検査を行えるため、午後に検査を実施できる可能性があります。早急に胃カメラ検査を行う必要がある場合も、なるべく実施できるよう配慮いたします。特に、新鮮な魚介類を摂取して数時間経ってから強い胃痛が生じるアニサキス症では、胃カメラ検査でアニサキスを除去することで痛みはすぐに落ち着くため、一度当院までご相談ください。

土曜・日曜の胃カメラ検査

当院では、ご多忙な方も胃カメラ検査を受けられるよう、土日の検査にも対応しております。平日は予定を空けづらい方も、一度ご相談ください。

胃カメラ・大腸カメラの同日検査

当院では、胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同日に行えます。事前の食事制限も一度切りで良くなりますので、ご多忙な方もお気軽にご相談ください。

感染予防対策として消毒・洗浄を徹底

当院では十分な感染防止策を徹底して行っています。胃カメラ検査で使い捨て可能なものは全てディスポーザブル製品を採用しています。処置具やスコープなどは、ガイドラインに則って適切に洗浄・消毒したものを、検査の度に交換して使用します。
内視鏡学会で決められたガイドラインに基づき、オートクレーブなどを使った洗浄・滅菌を適切に実施し、安心安全な検査を行えるようにしております。

胃カメラの流れ

当院では、胃カメラ検査のご予約は、通常は診察時、もしくはお電話やWEBで承っております。診察日の検査枠が空いており、朝食を摂っていないなど条件が合えば当日の胃カメラ検査を行えることもあります。また、アニサキス症などで早急に胃カメラ検査を行う必要がある場合、可能な限り受けられるよう手配しますので、一度ご相談ください。

診察

問診で症状などを丁寧に確認します。胃カメラ検査の方法や注意すべき点についてご案内いたします。胃カメラ検査を受ける場合、診察時に予約ができます。検査前の水分補給、食事、日頃服用しているお薬の服用・休薬などもご案内いたします。
なお、診察当日の検査を受けたい場合、予めご相談ください。

胃カメラ検査前日

夕食は消化の良いものを少なめに夜9時までに終えてください。水分は、透明な水や薄めのお茶、スポーツドリンクなどであれば構いません。

胃カメラ当日

午前中に検査を受ける方は、朝食を控えてください。午後に受ける方は、検査の8時間前までには少な目に消化のよいもので食事を終え、その後は食事を控えてください。
水分は、無糖で透明な水や薄めのお茶などであれば検査の1時間前まで補給可能です。脱水にならないように朝起きたら500mlほど水分補給してください。

ご来院

当院では経鼻用のスコープを使用しておりますが、経口検査・経鼻検査のいずれかを選択可能です。患者様になるべく苦痛を与えないよう、鎮静剤を使っての検査も可能で、鎮静剤使用の有無は経口・経鼻ともに選択できます。鎮静剤を使用するとウトウト眠ったような状態で検査を受けることができますので、経口検査でも負担が少なくなります。なお、鎮静剤を使った場合は、当日の車、バイク、自転車の運転は控えて頂きます。経鼻検査では、鎮静剤を使わなくても局所麻酔のみで負担を最小限にした検査ができ、検査中にモニターで画像を見ながら医師と会話が可能です。また、検査当日に運転もできます。

胃カメラ検査

検査前には、胃の中の泡を消すお薬を飲んで頂きます。

経鼻検査の場合

経鼻検査では、鼻の奥に鼻腔拡張のためと出血予防のためのお薬をスプレーし、痛みの緩和のため局所麻酔を注入します。非常に細いスコープと同じ直径のやわらかいスティックを挿入して左右どちらの鼻腔で検査を行うかを調べ、円滑にスコープを挿入できるよう、検査する側の鼻にスティックを一定時間入れてから検査を始めます。鼻からの挿入が困難な場合には経口に変更して行うことがあります。

経口検査の場合

経口検査では、咽頭麻酔をしてから口にマウスピースを咥えて頂き、鎮静剤を使って検査を行います。

胃・十二指腸や食道の粘膜を詳しく観察する場合、所要時間は約5分ですが、組織を採取する場合は追加で少々時間が必要です。

検査終了

鎮静剤を使用した場合、検査後に15~30分程度休憩が必要です。当院では、落ち着いて休憩できるリカバリースペースを準備しております。休憩し、しっかり目が覚めてから結果説明を行います。鎮静剤を使わなかった場合は、検査後すぐに結果をご案内します。

結果説明

検査後1時間経って咽頭麻酔の効果がなくなってから飲食ができます。はじめは少量の水を少しずつ飲んで、むせたりしないか確認しましょう。
なお、組織採取(生検)によって病理検査を実施する場合、結果が出るのは約1週間後となるため、後日改めてお越しください。

ご帰宅

検査後1時間経って咽頭麻酔の効果がなくなってから飲食ができます。はじめは少量の水を少しずつ飲んで、むせたりしないか確認しましょう。
なお、生検した場合、検査当日~翌日は激しく動いたり、刺激物(カフェイン、炭酸飲料を含む)やお酒を飲んだりしないようにしましょう。

胃カメラ検査の費用

項目 1割負担 3割負担
胃カメラ検査 約1,200円 約3,500円
胃カメラ+病理検査 約2,500円 約7,500円
pagetop
pagetop