鼠径ヘルニアは何科を受診すればいいの?
鼠径ヘルニアを治すには手術が不可欠なため、外科か消化器外科を受診することをお勧めします。
当院も含め、最近では、鼠径ヘルニアの治療を専門に行う日帰り手術に対応したクリニックが多くなっています。
外科や消化器外科、専門クリニックが近隣にない場合は、はじめにかかりつけ医を受診することをお勧めします。
もしかしたら鼠径ヘルニアかも?
鼠径ヘルニアは、鼠径部である太腿の付け根で自覚症状が起こることが多く、ご自身で発見しやすい疾患です。自覚症状の程度は患者様によって異なりますが、立ち上がる、腹部に力を入れる、咳などの際に太腿の付け根に異変を感じる場合は、鼠径ヘルニアの疑いがあります。下記の中で当てはまるものがあれば、一度当院までご相談ください。
- 鼠径部につっぱり感などの異変を感じる
- 鼠径部が腫れている感じがする
- 腸が引っ張られるような感じがする
- 立った状態で鼠径部が膨らんでいる
鼠径ヘルニア・脱腸とは
鼠径ヘルニアは、鼠径部である太腿の付け根の筋膜に穴が開き、卵巣や腸、腹腔内脂肪などの腹部の臓器が膨らんで飛び出す疾患です。通称、脱腸とも呼ばれます。
小児が発症しやすいですが、成人(特に40代以上)男性も発症することが多いです。
鼠径部に発生するピンポン玉のような膨らみがよくある症状です。この膨らみは、腹部に力を入れる際や立っている際に膨張し、力を抜くか仰向けに寝ると無くなります。自然治癒することはなく、放っておくと次第に膨らみが巨大化します。
また、鼠径部に痛みや違和感が生じる場合もあり、症状が悪化すると排尿障害や便秘などに繋がる恐れもあります。
鼠径ヘルニアを治すには手術が不可欠です。ヘルニアバンドで穴を塞ぐことで対処できますが、日々の生活の中で常に穴を塞ぐことは現実的ではありませんし、嵌頓をおこすリスクがあります。
疑わしい症状がある方は当院へご相談ください
鼠径ヘルニアは、腸が飛び出す穴が巨大化すると膨らみも巨大化し、違和感や痛みなどが起こります。また、腸が頻繁に飛び出すことで、腸の機能が低下して便秘の症状が起こることも多いです。さらに、外に出た臓器が元に戻らずに穴に嵌ってしまうと、臓器が圧迫されて血流が低下し、最悪のケースでは飛び出した腸やその周囲を覆う皮下脂肪や脂肪組織、筋肉などが壊死する恐れもあります。この状態は嵌頓と呼ばれ、緊急手術を要します。そのため、当院では適切なタイミングで手術をご案内します。
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