胃もたれについて
胃は食物を一時的に貯留させ、蠕動運動と消化酵素、胃酸により、食物を細かく砕き殺菌してから少しずつ十二指腸に送り出す働きをしています。がんなどの病気で胃のふくらみが低下したり、胃の排泄が悪くなると、少量の食事で膨満感がでたり、長時間胃の中に食べ物が停滞します。また、食べ過ぎや飲みすぎによる胃への負荷や、加齢、過労、不安などのストレスにより胃の機能が低下すると、同様に食べ物が長時間胃の中に停滞することとなります。これにより気持ち悪さや胃が重く感じる症状を「胃もたれ」と呼びます。
胃もたれから想定される消化管の疾患
- 胃がん
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 慢性胃炎
- ピロリ菌感染
- 機能性ディスペプシア
胃もたれの検査と治療
胃もたれの原因を特定するためには、詳細に症状を確認し、胃カメラ検査を行うことが必要です。
薬物療法
ヒスタミン(H2)受容体拮抗薬やプロトンポンプ阻害薬(PPI)などの胃酸分泌抑制剤、セロトニン受容体作動薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、ドパミン受容体拮抗薬などの消化管運動機能改善薬(プロカイネティクス)、六君子湯などの漢方薬を使用します。
食事で注意すること
脂質の摂り過ぎを控え、コーヒーやお酒、香辛料などの刺激物を摂ることも避けてください。
日常生活で注意すること
しっかりと睡眠時間を確保し、自律神経のバランスが崩れないように気を付けましょう。